2007年11月30日

SA-09が売られていた

SA-09.jpg久々に休みを取って高知を訪れた。イオンに買い物に行ったついでに楽器屋に寄ると、売り場にずいぶん懐かしいキーボードがあるではないか。
RolandのSaturn 09(SA-09)である。Nord Stageなどと並べられていると冗談のようだが、中古品としてまじめに売られていた。2,100円だという。
さらっと弾いたら、音程はなんだかあやしいが一応音は出てスイッチも機能しているようだった。うわー、ビブラートレイトの調整ってこんなトリムでやってたのか。地元で売ってたら買っちゃったかもなあ。置く場所ないけど。

ネットで調べたら、RolandのサイトでマニュアルがPDFで公開されていた。⇒http://lib.roland.co.jp/manual/jp/dl_07-21203/SA-09_j.pdf
サイトKEYBOARD STUDIOーシンセサイザーファンによると、SA-09は1980年発売。私が高校生時代に練習スタジオで見かけたSA-09は既に時代遅れの代物だったわけだ。
SA-09は何かというと、要するにキーボードとしかいいようのない中途半端な楽器だ。鍵盤数は少なく(もちろんタッチレスポンスなどない)、音色は分周方式のオシレーターのオクターブごとの比率をコントロールしてエンベロープを切り替えるぐらいでろくにエディットできず、ソリーナのように出音自体に魅力があるわけでもない。
同時期のキーボードで言うと、どっちかといえばKorg Deltaの方が使えた(ジョイスティックとかついていたし)。ストリングスの音が出たRS-09の方がまだ重宝したかもしれない。しかしいずれにしても五十歩百歩か。海軍史でいうところのドレッドノート級戦艦にあたるYAMAHA DX7が登場する前夜にうごめいていた有象無象の装甲艦みたいな存在、という感じか。比喩の方がわかりにくいな。
でも、SA-09の「要するに和音が出りゃいいんでしょ」的割り切りとカラフルなボタンはちょっと好きだった。みんなで好きな曲を「せーの」で演奏できればなんでも楽しかった頃の話だ。

今のシンセサイザーは何でもできる。どんな音でも出るし一台でアンサンブルを完結させることなど朝飯前だ。テクノロジーの進歩を享受できる若い世代がうらやましい。でも我々が若い日に練習スタジオで弾いた09シリーズは、今の基準からすれば何もできないけど十分魅力的だった。それでいいのだ。

高知で売られていたSA-09が誰の手元でどんな歌を奏でていたのか、そしてこれからどこに行くのかを思って少し感傷的になった。でもキーボード自体は彩りの少ないストレートでのんきな音をこれからも発していくのだろう。いつか接点が錆び付いて演奏不能になる日まで。
posted by NA at 15:11| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 買物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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