2009年02月13日

微妙だけど楽しいYASHICA DVC588

昨年暮れに24,800円で買った激安HDビデオカメラYASHICA DVC588(←リンク先はmurauchi楽天市場店)がもう二万円を切っていた。まあそのへんが相場だろうなあ、と納得。

自分は業務用に購入した。といってもオフィシャルなものではなく、これまで出張先の現場の映像記録はデジカメでちゃっちゃと済ませていたが、どうせファイルで残すんだし動画でレポートするのも悪くないかな、と余計なことを考えて私費で買った。開発元のサイトによれば1280x720のHD画質で128MBのメディアなら5分10秒記録できるそうだから、8GBぐらいのSDHCカードなら、えーとだいたい64倍とすると330分ぐらい、ともあれ相当長時間記録できそうだ、とその点には期待して購入した。
使ってみての感想は、単に解像度が上がったからと言ってカメラ部分の性能が低いとそれなりの絵にしかならないというごく当たり前の結論だった。ピクセル数が多ければ高画質というわけではないのだ。

もちろん晴天下に三脚に据えてコントラストのはっきりした被写体を撮れば、静止画でも動画でも大概のカメラはそれなりにいい絵を撮ってくれる。このビデオも例外ではない。しかし少しでも条件が悪くなると、光学機器としてのカメラの地力は如実に画像に現れる。果たしてその通りだった。
合焦は遅いしそもそもAFの精度が低く、レンズ前を何かが通過するなどして一度ピントを外すとしばらくふらふらフォーカスが定まらない。その上逆光には弱く、補正はほとんど効かない。手ぶれ補正はあるが効いているのかどうかいまひとつ判然としない。光が足りなくなると覿面に画面が荒れる。明るいところはすぐ白飛びする。

使い勝手も正直あまりよろしくない。
液晶モニタの内側にあるUSB端子から充電する仕組みなので、充電中は常にモニタ部が開いた状態になっているのが何だか美しくない。長時間記録可能と言ってもそもそもバッテリはそんなに保たないし、セットには交換用バッテリも充電器も用意されていない。コンセントの近くで繋ぎっぱなしにする以外はさほど長いこと記録できるわけではない。録画ボタンを押すと「がしゃり」とビデオらしからぬシャッター音が響いてから録画し出すので調子が狂う。
至れり尽くせりの日本製のビデオカメラを過去に使ったことのある人が触れば、たちまちストレスをいくつも感じることができるだろう。

真空波動研によると、動画ファイルの詳細は次の通り。
[CLIP0036.AVI]
1280x720 24Bit H.264 20.00fps 12111f 2766.59kb/s
Microsoft ADPCM 11.03kHz 4Bit 1ch 44.35kb/s
[RIFF(AVI1.0)] 00:10:05.549 (605.549sec) / 213,017,328Bytes
開発元サイトでは「撮影コマ数 : 30コマ/秒」となっていたが、これを見る限りは20フレーム/秒のように思える。どっちが正しいのやら。音声はモノラルでビットレートも低い。実際その通りの印象の音が録れる。
全体の印象は、おもちゃビデオカメラに少々毛が生えた程度、というところだろうか。

とまあネガティブなことをいっぱい書いたが、実はそんなに不満を覚えているわけではない。欠点は多いが、この値段ならばまあ仕方ないか、と半ば納得している。というか、今までの日本のビデオカメラが、ホーム仕様にしてはハイスペックかつ高価格すぎたのだと思う。いい絵が撮れるのに文句を言っては罰が当たるが、価格との見合いで適正だったかどうかは再検討の余地があっただろう。
実際、家庭での日々の記録用と考えれば、これぐらいの値段(二万円以下は妥当だと思う)で何も考えずだらだら撮れるカメラで十分だ。記録媒体がDVテープからメモリカードに移行したゆえの低価格・コンパクト化なのだろうが、もはや民生用ビデオカメラに10万円以上出すことは到底考えられまい。DVC588のぱこんと液晶部を開けるとスイッチが入る(撮れるようになるまで一呼吸かかるが)安直な仕様は、構えずに撮るスタイルを奨励しているように思える。可変パラメータの少なさも制作サイドの割り切りを示すものだろう。この機械はそれでいいのだ。

少し前のインプレスBB Watchでソニーが米国で発表した200ドル未満のMP4ビデオカメラの試用リポートが出ていた。もともと米国のスーパーなどでは数年前からこの価格帯でSDビデオを扱っていた。HD動画撮影環境の大衆化は必至だ。
多くの人がいろいろな動画を軽はずみにとって軽はずみにYouTubeやニコニコ動画で発表するようになれば、おそらく今のデジカメ需要の少なくない部分がビデオへと移行するのではないか。携帯でHD動画が撮れるようになる日も遠くないだろう。動画への時系列タグ付け方式が標準化され、顔認識と音声認識を組み合わせて任意の動画の任意の瞬間を検索することが容易になれば、誰もが動画を簡単に作成し利用できるようになる日は結構すぐに訪れるのではなかろうか。どんな未来になるのやら。

という妄想を養うことができるぐらいには楽しめるDVC588なのだった。今までビデオと無縁だった人は、別にこの機種でなくてもいいのでとりあえずうっかり安いビデオカメラ(メモリカード記録のやつ)を買ってみるのがいいと思った。家電業界の人にはまったくありがたくない話だが、kakaku.comなどの値動きを見ていると、どうやら日本市場でもビデオカメラの価格破壊は進行しつつあるようだし。
タグ:ビデオ DVC588
posted by NA at 02:21| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(3) | 買物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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