2008年09月20日

セリヌンティウスの舟(石持浅海)

予想していたことだが、iPhone購入以降めっきり読書量が減った。通勤時間はブログやニュースサイトに費やされるようになり、結果として書籍や雑誌の購入費用が浮いたので、高い高いと揶揄される通信料もさほど気にはならない。こりゃ雑誌が潰れるわけだ。出版社も新聞社もメディアシフトはいよいよ最終段階に突入しつつあることを覚悟した方がよろしい。来年は業界激震の年とみた。

なので、たまに読んだ本が外れだと結構ダメージが大きい。前段とまるで違う話だな。いっぱい読んでいた頃はあきらめがつきやすかったが、今ではだめ本に費やした時間の比率が相対的に増大したため「時間と金返せ」感も比例して高まるのである。よくわからんがたぶんそういうことだ。

「セリヌンティウスの舟」は出張の折に機内読書用にと表紙の綺麗さ(浜辺に佇む五人の男女らしきシルエット)で手に取ったが、この文庫本の最大の価値はまさにこの表紙デザインであって、中身は単なる勝手読み推理大会であった。詳細は省くが、仲間のひとりだった女性の自殺っぷりが何だか変だと残された連中が一室に集まってあーだこーだ理屈をこねまくる予算の少ない二時間ドラマみたいな内容。会議の最中に本質から離れた議論で屁理屈をこくタイプを五人集めて座談させてみました、という印象だった。杉江松恋の解説にまんまとひっかかりました。

私は謎解きタイプのミステリには驚天動地の大嘘を期待しているのだが、裏表紙の解説で本書の美点として挙げられている「本格」の美しさというのは、障子の桟についた埃を見逃さない姑根性みたいなものなのだろうか。本当にもう自分は和製ミステリさんとは相性が悪すぎるようなのでもう会わない方がいいのではないかおつきあいしない方がいいのではないか、とまじめに五分ぐらい悩んだ。次からは悩まずに買わなくなるんだろうけど。出版社は覚悟(以下略
posted by NA at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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