2010年07月10日

問題は比例区だ

昨年の総選挙のときに書いたエントリの焼き直しになるが、やはり言わずにはいられない。選挙区はともかく、大勢の中から少しでもましな候補を通す余地のある参議院比例区では、政党名よりも議員となったときの戦闘能力の高い人材が選ばれるべきだと思う。

昨年は有田芳生は新党日本から立候補して健闘及ばなかったが、さすがに今回は民主党比例区に鞍替えした以上はまず通るとしたものだろう。民主党が数合わせで呼んできた芸能人スポーツ選手らに個人名票数で及ばず再び地に塗れるようでは、この国の政治に未来はない。そもそも元からないという意見もあろうが。
というわけでその他の政党の比例区候補のうち、専門性が高く少しでもましな政見を持っていそうな候補を選びたいものだ。

社民党ならば「相変わらずか」と笑われそうだが、やはり保坂展人が通ってほしい。活躍が期待できる一番手であることに変わりはない。福島瑞穂よりも個人票が多く取れればいいのだが、福島瑞穂にはリベラル女性票が大量に集まるんだろうしなあ。社民党が2議席以上取れることを願うしかないのだろうか。それで通らなければ、所属する党を間違えたということだろう。
今回台風の目となったみんなの党(世論調査ではかなりの比例議席が見込まれるらしい)では、何はさておき官僚告発で実績のある若林亜紀を必ずや通さねばなるまい。彼女に国政調査権を与えずして何のための選挙か、とすら思う。この人が警察官僚崩れの後藤啓二弁護士と同じ名簿に並んでいるあたりがみんなの党の醍醐味なんでしょうか。
自民党は極めて迷うところだが、主義主張の違いとウェブサイトの悪趣味に目をつぶって片山さつきか。個々の発言を見ると案外まともなことを言っていたりするのだ。しかしあのウェブサイトだけはなんとかしてくれ。頼むから。
あとは……あー、まあ皆さんのご判断で。共産党とか、本当にもう少し党員個々の発信能力を高める方向で改革した方がいいと思うんだけどねえ。

人にいれたはずの票が党全体の当選者計算に適用される、現行の非拘束名簿式比例代表制選挙というわけのわからん仕組みはとっとと潰した方がいいと思うが、とりあえず今回は、ちっとはできる政治家を選ぶために最適化された投票行動をしたいものである。諸氏の賢明な投票を願ってやまない次第。
posted by NA at 23:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月06日

菅直人首相に一度だけ機会を与えてもいいのではないか

いまだに「管直人」と名前を間違えられていることが多い菅直人首相率いる民主党内閣の支持率が早くも急降下している、としきりに報道されている。
どうでもいいがGoogleで「"管直人" -"菅直人"」で検索してみたら約308,000件ヒットした。「"辻本清美" -"辻元清美"」の約92,900件を遥かに凌駕しているのはさすがというべきなのかどうなのか。一国の首相となった以上は「竹冠でなく草冠です」キャンペーンぐらいしてもよかったのに、その暇もなく参院選で敗れて退陣することになるのだろうか。

消費税10%問題での発言のブレが響いているとかどうとかいう解説が多く目につくが、そもそも選挙前に増税の議論をふっかけたというところで支持率が下がるのは当然の展開だった。事前に民主党内で十分議論したとも思えず、なんでこのタイミングでその話題を出すかなあ、と疑問に思ったが、あれが菅首相なりの誠意(誰に対する?)の表れなのだろうか。

私はどちらかといえば民主党には好意的な人間なので(好意もそろそろ尽きかけているが)、菅直人が何もしないでただの選挙管理内閣として終わってしまうのは惜しいとは思う。というか、そもそも首相がころころ変わるのはいい加減にしてほしい。もうずいぶん前になってしまったようだが実は二年前にはまだ顕在だった福田内閣が突然退陣したときにも(福田氏のキャラクターにいささかの好感を覚えていたこともあるが)「まだ変わらんでもいいのに」と惜しむ思いが強かった。何も成し遂げないうちにいなくなってしまっていいのか、と。

ほぼ60年間政権を握ってきた自民党から民主党への権力交代が、ここまでのところ目覚しい成果を挙げていないのは事実だ。政党の枠組みを含めてしばらく政治は流動するだろう。たとえ残ったとしても、民主党も三年後には相応の裁きを総選挙で受けることになろう。
だがそれまでの間、二世三世首相でない叩き上げの菅直人に一度だけチャンスを与えてもいいではないか、と、大甘評価であることは百も承知で私はそう思う。右に左に揺れまくる舟にいつまでも乗っているのはおかしい。もちろん左に傾きすぎて沈んでしまっては元も子もないが。

菅直人が週刊誌が叩くように官僚の手先と化してしまったのであれば、それはもう我々の知る菅直人ではないのでさっさと政界を引退してもう一度お遍路にでも行っていればよろしい。だが今のところ彼はまだほとんど何もしていない。仕事しろ菅直人。
posted by NA at 03:47| 東京 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月01日

遠くまで往く

サッカーW杯の季節がやってきた。もう四年経ったのか、と、まだ四年しか経っていないのか、の二種類の感慨がいつもながら交錯する。
ただ前回あたりまでは己の進歩のなさを慨嘆するばかりだったが、今回は「間違いなく俺は四年前より劣化している」という確信がある。達観したのか、ただの退化か。

劣化のひとつが文章作成能力の衰えである。四年前あたりのわがブログを見ると、まだエントリを書くことに飽きてなかったらしくて(笑)連日のようにW杯の感想を書き連ねていた。だが今回は一次リーグが終わったあとに初エントリときたもんだ。
今回W杯も日本戦を中心にテレビ観戦していたことに変わりはないのだが、同時に開いているPCで見ているTwitterという恐るべき飛び道具の出現が、結果としてものぐさ者をいっそう筆不精にしたことは否めない。何か反応しようと思っても、一瞬いや数瞬前にどこかの誰かが自分の書こうとしたものよりもよほどうまい表現で言い切っているのだから、今更世界に余計なテキストを増やすまでもない、とすぐ諦める気になれる。

周知のとおり、日本代表は一次リーグを2勝1敗という望外の成績で突破し、昨夜決勝トーナメント1回戦でパラグアイにPK戦の末敗れた。望外というのはつまり自国民の下馬評が低かったからで、よく考えれば出場国の半分は決勝トーナメントに出られるのだからそれほどすごいことではないのだが、五月までのよれよれっぷりは相手を油断させる罠だったと言われても納得できそうなぐらい、一次リーグでの躍進は目覚しかった。本当に。
この調子で決勝トーナメントもひとつふたつ勝てるかも、という根拠薄弱なわしらの期待は、やはり根拠薄弱だけあって叶うことはなかったわけだが、それでも2006年の超期待はずれ代表に比べたら今回の岡田ジャパンは長足の進歩を遂げたことは間違いない。2002年のトルシエジャパンと時空を超えて戦っても、おそらく10回のうち5回は勝ち、数試合はドローに持ち込めたはずだ。これも根拠はないけど。

しかし、んなことはどうでもいい。久しぶりに素人サッカー談義を書く気になったのは、パラグアイ戦の結果に思うところがあったからだ。
前後半0-0で、延長でも勝負がつかず結局PK戦で白黒つけることになったいきさつはよそでしこたま美辞麗句と共に書かれているので繰り返さない。たまたまパラグアイが八強に進んだだけで、もしかしたら日本にもチャンスはあったかもしれないことは事実だ(全体としてはパラグアイのゲームではあったが)。そしてもちろん勝っていれば大喜びはしたことだろう。
ただ、たとえ勝ってもわが代表はここ止まりだったに違いない。失礼ながら、おそらくパラグアイもさらに勝ち進むことは難しいのではないか。トーナメント1回戦の他の7試合(全部フルで観たわけではないが)は、このカードの数倍高いレベルの勝負を繰り広げていたから。
文字通り吸いつくようなパスワーク、あり得ない角度で軌跡を描くドリブル、信じられない遠くから飛んでくる脚や頭がクリアするボールの弾道、そして一閃放たれるシュートの殺意の強さ。いずれもが格の違いを見せつけていた。

「火の鳥」黎明編の終盤にも似たような場面があったことを思い返す。
火山の噴火で巨大な岩穴の底に落ち込んだ青年が脱出するため岩肌をよじ登り、到達したはずの天辺がさらに高い岸壁に囲まれたテラスだったことに気づく瞬間。越えたはずの山は序の口に過ぎなかったのだ。
日本代表の旅路はご近所を出て広大な世界の地図が目に入ったところで終わってしまった。ここまで歩くだけでも本当に本当に大変だったのに。なんということだろう。

進むべき道はない、だが進まねばならない。真の頂上までの途轍もない距離を見せつけられ、なおサッカーを続けるほかない彼らがどんな絶望を抱えて日本に帰ってくるか、想像するに余りある。ドイツ大会での中田の演劇的大往生を多くの人達は笑った(私も与した)が、今となっては彼もまた大きな絶望に文字通り打ちひしがれていたのだとわかる気がする。ドイツ大会のどうしようもなく不出来なブラジル代表ですら、日本を訳もなく破ることができたのだ。

ほんとうに、あと何十回負けたら我々は強くなれるのだろう。
今回の日本代表の到達した地点が未だかつてない高みだっただけに、そこから先、遥かに見える峰の高さはあまりにも残酷だ。
彼らのここからの旅に幸いあれ、と願わずにはいられない。そして若い森本、内田、長友らが決して希望を失わないことを。
posted by NA at 01:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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